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切除療法

切除療法について

歯周病は、細菌により歯槽骨(歯を支えている骨)が吸収され、最後には歯が自然に抜け落ちてしまう病です。 骨が吸収されたところには深い歯周ポケットが形成され、その中で歯周病菌が増殖して口全体に感染します。そこで、歯周病の治療は、歯周病菌の巣になってい る歯周ポケットの除去を目的とします。

あい歯科の切除療法

歯周ポケットが存在しています。X線写真で歯槽骨の吸収が認められます。
 

歯周ポケットの除去をして歯周病を改善しても、歯を支えている歯槽骨の頂上を平らにしなければ、再び歯周ポケットが形成され、さらに歯周病は悪化します。

そこで、骨頂を平らにするために外科的に骨頂を削って骨の形態を改善することにより歯周病の再発を防ぎます。この手法は確実に予想した治療結果になる予知性の高い治療法です。

歯周ポケットの除去1歯周ポケットの除去2
 
左の図の黄色の部分の骨を外科的に削ることにより右の図のように骨頂を平らにして、歯周ポケットの除去を行います。

しかし、この治療法を行うことで歯を支えている骨の高さが減少し、それにともない歯肉も下がります。特に見た目にかかわる前歯や、5mmを超えるような深い歯周ポケットの場合は歯が長くなって審美性を失い、また歯を支える歯槽骨の高さが減少することにより歯が生理的な動揺の範囲を超え、歯を削って隣の歯と 修復物により連結して個々の歯にかかる力を分散する必要があります。また、歯肉が退縮して根面が露出し、知覚過敏を引き起こすことが生活歯の場合あります。知覚過敏が改善されない場合、神経をとらなくてはならない場合もあります。5mm以上のポケットを有する健全歯や審美領域の歯にはこの手法は通常適しません。主に5mm以内のポケットのある大きな修復物が装着されている失活歯(神経が取られている歯)や臼歯部などに行います。

Case 1 切除療法・APF

切除療法・APF

50代女性の初診時の口腔内写真です。上顎前歯部の審美障害を患者様は気にされております。装着されているブリッジは、2年前に他院にて入れたそうです。歯肉は腫れ、ポケットから膿と出血がありました。
 

初診時のデンタルX−ray写真

初診時のデンタルX-ray写真です。右上21間に根尖付近に到達する深い歯周ポケットが存在しており、この2本は抜歯となりました。他の歯は5mm程の歯周ポケットがあり、切除療法で対応することにしました。
 

8年経過後の口腔内写真
8年経過後のデンタルX-ray写真

全顎的な治療を行い10年経過した状態の口腔内写真とデンタルX-ray写真です。APF(「角化歯肉の必要性について」を参照)を併用することで、歯肉はほとんど退縮しておらず安定しており、歯周ポケットも3mm以内です。ブラッシング状態も良好で、今もメンテナンスに通院して頂いております。歯槽骨を削合することで、中程度までの垂直性骨欠損を改善し、歯周ポケットを除去できる予知性の高い治療法です。しかし、歯が長くなることが欠点です。


Case 2 切除療法・APF

case2 切除療法・APF切除療法・APF image2













 

50代女性の初診時の右側の口腔内写真

全顎的に歯周病が進行した50代の女性の初診時の右側の口腔内写真と右上のデンタルX-ray写真です。 ほとんどの歯が保存不可能で、下顎はインプラント、上顎は義歯による修復治療を計画しました。義歯を支える歯を1本でも多く保存するため、全て残根状態に して、その上に義歯をのせる設計としました。

歯周病が進行した50代女性の口腔内写真
外科後6ヶ月のデンタルX-ray外科後6ヶ月のデンタルX-ray image2

外科後6ヶ月のデンタルX-ray写真と、1年後の右上の口腔内です。骨に支えられる歯根の長さは短くなりましたが、歯冠を短くすることで力学的にも安定し、義歯を支える能力は十分あります。APFを併用することで、角化組織の幅も増大し、歯肉の状態も良好です。