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歯周再生療法

歯周組織再生療法について

歯周組織再生療法1歯周組織再生療法2
 

左の図のように深い歯周ポケットの場合には、できる限り右の図のように失われた歯槽骨を元の健全な状態にもどして骨頂を平らにすることが望ましいことは言うまでもありません。このような治療法を歯周再生療法と言い、かなり高度な医療技術と経験が必要で、歯科医師の診断力と技量に治療の結果が大きく左右されます。
切除療法と比較して、予測した治療結果を得にくい予知性の低い治療法です。
また、100%元の状態に骨が再生されることもありますが、ほとんどの場合歯を保存する事ができるラインの骨量(垂直性骨欠損の深さの約80%)の改善となります。しかし、病態の条件により適応されない場合もあります。当医院での歯周再生療法の成功率は90%程度です。(10本に1本は上手くいかない事があります)
しかしながら、この治療法により良い結果が得られたなら、その歯を削らずに健全歯のまま保存できる可能性があり、適応さえ誤らなければ圧倒的にメリットのある治療法です。切除療法のよりも適応範囲は狭いですが、審美領域における生活歯で深い歯周ポケット(垂直性骨欠損)を有する場合や、6mmを超える垂直性骨欠損を有する歯には、この手法を用いなければおそらくその歯は抜歯になるでしょう。
あい歯科では、積極的に再生療法を行うことで、患者様の大切な歯とその歯を支えている歯周環境をできるかぎり健全な状態に改善し、健全歯をなるべく削合せずに保存することを目標に歯周治療を行っています。

Case 1 歯周再生療法

50代女性非喫煙者の歯50代女性非喫煙者のデンタルX-ray
 

50代女性、非喫煙者です。歯は健全ですが、右下の7番目の歯の外側から後方にかけて10mmの深い歯周ポケットがあります。垂直性骨欠損は8mm以上(赤い矢印が垂直性骨欠損の最深部)で、切除療法では対応できません。この状態が続くと、いくら歯が健全であっても維持していく事は困難となり、ポケット内の歯周病菌による他の歯への感染のリスクも増します。

 

術後5年のX-ray写真

再生療法手術後5年のX-ray写真です。垂直性骨欠損は改善され、歯周ポケットは3mm以内です(矢印の位置が、骨の再生された高さ)。歯周組織再生療法は歯周組織(骨・セメント質・歯根膜)を再生させることで、歯周ポケットの改善を図り、健全歯のまま生涯維持できる可能性が生まれる大変メリットの高い治療法です。


Case 2 歯周再生療法・FGG・審美修復

歯周再生療法・FGC・審美修復Case 2 歯周再生療法・FGG・審美修復
 

69歳女性、非喫煙者です。右下の7番目の歯の前後に深い垂直性骨欠損(赤い矢印)があり,歯周ポケット値は歯の前後にそれぞれ10mmあります。この患者様は、義歯ではなく固定性の修復を望まれました。インプラント治療も視野に入れた上で、この歯に歯周再生療を試みました。
 

術後5年の状態術後5年の状態
 

術後8年の状態です。垂直性骨欠損は改善され歯周ポケット値も3mm以内です。ブリッジによる修復前に、遊離歯肉移植を行い角化歯肉の獲得も行いました。ブラッシング状態は良好で、歯周組織も安定しております。インプラント治療を行う事なしに歯を保存することができ、患者様も喜んでおります。
 

Case 3 歯周再生療法

60代後半の女性 歯周再生療法60代後半の女性 歯周再生療法の術前術後の写真
 

60代後半の女性、非喫煙者です。歯周再生療法の術前(左)と術後(右、術後8年)のデンタルX-ray写真の比較です。術前の歯周ポケット値は12mmでしたが、術後は3mmに改善されております。

Case 4 歯周再生療法

54歳女性非喫煙者のデンタルX-ray

54歳女性、非喫煙者のデンタルX-ray写真です。左下臼歯部に深い垂直性骨欠損が認められます。患者様は、歯の保存を希望されました。かなり重篤な状態ですが、将来的にはインプラント治療に移行することを視野に入れるとうい前提で歯周再生療法を試みました。

54歳女性の術後7年目のデンタルX-ray写真

術後7年目のデンタルX-ray写真です。深い垂直性骨欠損は改善され安定しております。インプラント治療へ移行することもなく、患者様も満足しております。


Case 5 歯周再生療法

34歳女性

34歳女性、非喫煙者です。一見正常なようですが、歯肉は赤く腫れ、ポケットより膿も出ています。全顎にわたり歯周ポケットは深く、デンタルX-ray写真で骨吸収が顕著に認められます。今まで他院で2年ほど歯周病の治療を受けていましたが、全く改善が認められないため当院に来院されました。歯は健全ですが、歯周ポケットを改善しなければ、この若さで大切な前歯を失う可能性が高くなります。
 

34歳女性の術後6年の口腔写真

術後7年の口腔内写真と歯周ポケット検査のスコアおよびデンタルX-ray写真です。
歯肉は少し退縮し、骨レベルも本来の高さまでは回復しておりません。しかし、垂直性骨欠損は改善され、歯肉の状態も良好で歯周ポケットは2mm以内で安定しております。健全な歯をそのまま保存することができ、患者様は喜んでおります。


この症例のように歯周組織再生療法は、健全歯にダメージを与えることなく深い垂直性骨欠損の改善ができる可能性があり、圧倒的にメリットのある治療法です。
しかし、前述したようにすべてが上手くいくとは限りません。また、外科処置において喫煙者は一般的に予後不良ですが、この治療法はそれが顕著に現れます。 ただ、骨欠損の状態や清掃状態、そして歯の状態を考慮した上で適応症を誤らなければ良い結果が出せる治療法です。